灯す~TOMOSU

2月5日から始まった灯明まつりは13日が最終日。夕暮れになると善光寺とその門前町にはたくさんの人々が訪れていました。
今年 門前周辺では「灯明まつり公式プログラム」の他にも、このイベントを盛り立てようという思いをもった様々な行事が行われました。
ただ、これらの企画行事は、灯明まつり公式のリーフレットやポスターに記載されていなかったこともあり、「えっ、知らなかった…」という声も多く聞かれました。
行事こそたくさんあったものの、行事そのものの連携も不十分だった気がします。
冬が似合う長野だからこそ、この時期に開催される灯明まつりはまだまだ大きな可能性を秘めている気がします。
今後、主催者側の方々とも連携がとれるようにすることはもちろん、より多くの市民がこの場に関われるような、共につくりあげられるような灯明まつり…というイメージを持ちつつ考えてみたいと思います。

善光寺門前まちの裏通りにあるCafeマゼコゼも微力ながら何かお手伝いを…ということで、西町にある西方寺を会場とした「手づくり灯明展 灯す~TOMOSU」を企画しました。
仲間のアーティスト3名にお手伝いをお願いしつつ、善光寺のすぐ隣、城山小学校の2年生の図画工作の授業として、児童全員にそれぞれ1個づつの灯明をつくってもらいました。
準備不足や不明瞭な点が多々あったにも関わらず、ご協力頂きました先生方、城山小学校には本当に感謝いたしております。
今回の経験を通じて、地元に暮らすアーティストが、学校に出向いて学びの場に関わることの重要性、その可能性を強く感じました。こうした取り組みは今後も是非続けてゆきたいと強く思いました。
どうもありがとうございました。
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手づくり灯明展の会場としてご協力頂いた西方寺は昨年、ダライラマ14世法王により開眼供養された阿弥陀仏のある二尊極楽堂があるお寺。
私たち家族が長野市に暮らすようになった2年前の春には、善光寺御開帳記念として「大チベット祭」を開催されるなど、日頃から日本仏教のみならず仏教の原点に近い性質を持ち続けてきたチベット仏教文化とチベットの現況についても伝えてくださっているお寺です。
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長野市で…善光寺にほど近い町で生まれ育った私。でも2年前にチベット祭で西方寺を訪れるまでは、場所と名前を知っているだけでさほどの興味も湧かず、当然のことながらお寺と関わりを持つきっかけを見つけることもできていませんでした。
…。
つい口に出してしまいましたが、この「当然のことながら…」という ひとこと。
それは、今さら言うまでも無い、あるいは、既に広く周知されていること を示します。
私は、この ひとこと は、「今」という時代性を…、
「今」の只中にある善光寺と善光寺門前町の今を表す最も的確な言葉であるような気がします。
残念なことかもしれませんが、これが現実です。
大多数の人々がお寺と関わりを持たないのが今…。
これが今という現実だとすれば、それは善光寺とて同じことだと思います。
善光寺のある宿坊のご住職によると、かつて1日最大100名を超す人々が宿泊し参拝していた宿坊も今では1年間の総宿泊者数が200名ほどにまで減少しているとのこと。
理由は単純ではないでしょう。
でも、お寺と…善光寺と関わりを持たないのが「今」の当然だとすれば、この町にとって…私たちにとってその存在はいったい何であるのでしょう?
お寺と関わりを持てないのはこれからもずっと当然のことなのでしょうか…。
そろそろ私たちは真剣にここに向き合わなければならない気がします。


さて、各クラス2時間でつくった灯明の出来栄えはどれもこれもほんとうに素晴らしくて、それだけを見ていても十分に感動もの。
でも、さらにこの灯明に蝋燭の火が灯ると、その灯明はまさに生命が宿ったかのような美しさをまといます。
参道と境内に心のこもった灯明が並びその先には本堂。
昨年、ダライラマ14世法王により開眼供養された阿弥陀仏のある二尊極楽堂(大仏堂)へも灯明の灯りは繋がりました。
そしてその先まで…。
こちら側に生きる私たちがその向こう側と繋がるためには何かが必要だと私は思っています。
お寺は間違い無くそのためにある場所です。
でもなぜ私たちはその向こう側と繋がる必要があるのでしょうか…。
そして、
私たちがはるか昔から「美」を手放さないのはなぜ、私たちが美を追い求める理由は…。
「美」の本質ってきっとこのあたりにあるんだろうなぁ…と思いながら灯明を見つめつつ、あれこれと考えることができた4日間でした。
ほんとうに素敵な灯明展を一緒につくってくれた子供たち、西方寺さん、仲間たち、ご支援くださった方々、そして灯明展を見に来てくださった皆様に、心より感謝いたします。
できれば来年も同じく西方寺さんに灯明を灯してみたいと思います。

ちなみに、今回の手づくり灯明展は、城山小学校2年生全員の84名分+私たちがつくった灯明が約30個で合計約110個ほどでした。
もちろん美しさは数に比例するものではありませんが、
もっとたくさんの人々に関わってもらいながら、今年の美しさとはまた違った美しさをこちら側の世界につくってみたいと思います。
…なので、とりあえず…ではありますが目標は1000個です。
これをどうやってつくる? 
どうやって灯す? 
一緒に考え、そして一緒につくってみませんか。
マゼコゼでお声をおかけください。
(小池マサヒサ 記)
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by cafe_mazekoze | 2011-02-15 18:12 | 門前暮らし | Comments(0)
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