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ROCKET STOVES

マゼコゼの冬のメイン暖房には薪ストーブを使っています。
今年の長野の冬は、それなりに雪が降ったりしていたので、冬らしい冬…といった感じでしたが、それでも、自分の体の細胞が覚えている長野の冬の寒さにはほど遠く、暖かな冬だったような気がします。
とは言っても、やはり冬は冬なので部屋の暖房は必須です。

蔵に暮らしながらcafeを営む私たちにとって、蔵の広さは確かに嬉しい…でも、この広さは冬の家計をもろに直撃します。
家族が暮らすだけなら冬の間は小さい部屋に籠もるとか、乾布摩擦するとか…、エコノミーな方法も選択できますが、暮らしとcafeが合体しているまぜこぜな我が家ではそうもいきません。
「薪ストーブって素敵ですね」とおっしゃって下さる方も多くいらっしゃいます。素敵に思っくださるのは確かに嬉しいのですけれど、ここの薪ストーブはcafeマゼコゼを続けてゆく為にはどうしても必要なこと…大袈裟に聞こえるかもしれませんが、暖房に何を選択するか?は死活問題でもあるのです。
ということで、今回はマゼコゼなストーブをご紹介したいと思います。
既に2年近くの間、私の頭の中はストーブのことでかなり一杯な状態なので今回はたぶんその第1回目です。

ここ最近、本屋さんには薪ストーブ関連の書籍がたくさんあります。
近年のエコロジーブーム(私はブームってのが好きじゃないのですが)に後押しされてもいるようですが、薪ストーブが暖房器具としての目的に加え、それ以上の何かをもたらしてくれるものであることに気付くきっかけとなるとすれば、このブームも必要かもしれないとも思います。a0162646_20333036.gif
書籍で見かける人気薪ストーブは、 バーモントキャスティングやヨツールなどの海外のストーブメーカーによるもの。日本に比べ北米や北欧では薪ストーブの利用率が格段に高く、薪ストーブを使用する際の煙に対する規制も厳しく定められているようです。こうしたストーブの特徴は、二次燃焼によるクリーンバーンが実現されていること。二次燃焼を簡単に言うと、薪を燃やすことによって出る煙をもう一度燃やすシステムで、煙突からの煙を減らすと同時に燃料となる薪の量を減らすことが可能、結果、ストーブ燃焼室内で燃える炎が耐火ガラス越しに実に綺麗に見える…というすぐれもの。
石油ファンヒーター眺めながらうっとりする人は少ないと思うけれど、薪ストーブの中で燃える炎ならずっと見ていたいと思うのは納得できる。a0162646_20361038.gif
…でも、こうした薪ストーブはとってもとっても高価。おまけにストーブ本体だけじゃストーブの中がクリーンでも部屋の中はモウモウになっちゃうので当然のことだけど煙突が必要…で結果ますます高価。
ようするに、マゼコゼ的には価格的に全く×な上にデザインも趣味じゃないし、きっとマゼコゼには似合わないと思う。

…で、現在マゼコゼが使っているストーブがこれ↓
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『時計型ストーブ改・ROCKET MASS HEATER!!2号』
もちろん?自作

そもそもcafeマゼコゼでは上で説明したような外国製の高価なストーブを使いたい…な~んてことは一度も考えたことは無くて、自分はずっとROCKET STOVESのことばかり考えていたのでした。
…ということで、ようやく 『ROCKET STOVESってなに?』について。
まずは、現在マゼコゼの壁に貼りつけてある「ROCKET STOVES」について私が書いた説明をお読み下さい。

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◆時計型ストーブ改・ROCKET MASS HEATER 2号 ◆
     (ロケットストーブヒーター)

Cafeマゼコゼでは、室内を暖房する為に薪ストーブを使用しています。
ストーブ本体は長野市周辺でも山村部を中心に広く普及している時計型ストーブを利用していますが、通常の時計型ストーブとの大きな違いは、燃焼室内部にROCKET STOVES(ロケットストーブ)と呼ばれる燃焼構造を組み込むことによって燃焼効率を大幅に向上させている点です。
ROCKET STOVES(ロケットストーブ)とは、米国オレゴン州に拠点を置く、持続可能な生活体系の研究・教育を目的としたNGO  AProvechoのテクニカルディレクター、ラリーウィニアルスキー博士によって1982年頃 開発された燃焼構造のこと。開発の主目的は難民キャンプや発展途上諸国において木質燃料を使用することから起こる重大かつ深刻な問題…疫病の蔓延、室内空気汚染による健康の悪化、さらに、気候変動への影響問題、森林伐採問題、の解決を目指すことに始まりました。

ROCKET STOVESが、こうした地域における諸問題の解決策となり得る為には、
①現地調達可能な材料でつくれること。
②できる限り単純で簡単な構造であること。
ようするに、問題解決を望む当事者、自らが製作できるシステムであることが開発の重要なポイントなのです。こうした地域に暮らす人々に対して、最新装置や複雑な器具を与えるのでは無く、『つくる方法を教えること』に重点を置く…このことは、こうした地域以外に暮らす私たちにとっても、持続可能な暮らしのありかたを考える上でとても大切なポイントになります。

私たちRIKI-TRIBALは、
「誰からもダメージを受けない、誰にもダメージを与えない、計画と実践」 
をテーマに様々な活動を行っていますが、このテーマの先に私たちが目指す「持続可能な暮らし」はあると考えています。

薪を使った暖暖房には、経済的あるいは環境配慮という目的性もあるのは確かですが、それとは別に「私たちの暮らしはどのようにしてつくられているのか?」という『目には見えない暮らしの背景に関心を持つきっかけづくり』において、最も効果的であると私たちは思います。

『持続可能な暮らし』について、ROCKET STOVESを使いながら私たちと一緒に考えてみませんか。

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この図が時計型ストーブ改・ROCKET MASS HEATER 2号の内部構造。
ストーブ内部すべてがROCKET STOVES と呼ばれる構造体。
その構造を覆うカバーにあたるのが時計型ストーブ。(人に例えれば脳と頭蓋骨に近い関係です)
燃料となる薪が燃える時に、ゴ~~~!!という音がする+燃える炎がまさにロケットエンジンからの吹き出す炎のイメージなので、ROCKET STOVESと呼ばれるようになったようです。
STOVESは「調理器具」という意味ですが、そもそも、この開発は、生水(病原菌のいる水)を如何に効率よく、クリーンに沸かし、安全な飲料水を確保するか…というテーマに向かって始まったようです。
現在も、世界の多くの地域の人々は、木を燃やし、食物を調理して暮らしています。石油や天然ガスなどの化石燃料、あるいは電気などを使って調理できる人々はいわゆる先進国と呼ばれる国々の人々や富裕な人々です。
煙が充満する台所で調理し続けると、呼吸器系の病気や視力障害(主に緑内障)を誘発しやすくなるそう。加えてその傾向は、女性と子供(女性がおんぶしたり、育児しながら調理する為)に多くみられるようですが、幼児の死亡原因やその後の発達障害にも調理時に出る煙が影響している…ことなんて、つい最近まで私は全く知りませんでした。
暖房器具(HEATER)としての利用はその後にROCKET STOVESという構造を応用し、色々な人々が今も改良を進めているという状況。暖房装置はHEATER、これに、ROCKET STOVESが大きな熱エネルギーを効率よく発生させる…という意味も込めて、ROCKET STOVESに魅せられた人々は、これを「ROCKET MASS HEATER」と呼んでいます。 

と言うことで、長くなってきたので、今回はここまで。
次回をお楽しみに。

・・・

ということで、以下はこの記事についての編集追記。
いまは、上の記事を書いてから2回目の冬の2012年2月です。

"ROCKET STOVES"…と検索したら、このBlogに辿りついてしまった方もいるかと思います。
私がROCKET STOVESをはじめて試作した頃には、検索ヒット0だったことを思うと、このところのROCKET STOVES人気??には、驚くばかり。
なにはともあれ、様々な繋がりによってROCKET STOVESが徐々に広がってゆくことは、悪いことでは無いと思います。
いまや、ROCKET STOVESについて説明されている方はたくさんいらっしゃいますし、この燃焼構造をわかりやすく説明してくださっている方もたくさんおられます。
私は、ほんといい加減なので、そのあたりについてをBlog上では殆どお伝えできていないのが現状ですので、詳しい構造などについてはそういった方々の記事を参考にして下さればと思います。
マエコゼで使用している、時計型改ROCKET MASS HEATERは少しずつ改造を繰り返し、現在は Ver4となって 3回目の冬…2011-2012を迎えています。
風の噂では、この時計型ストーブ改…の兄弟の幾つか増えているようです。

ちなみに、我が家の時計型改ROCKET MASS HEATERは、現在はこんな姿に http://rikimaze.exblog.jp/11753515/ なりました。

ちなみに、ROCKET STOVES にまつわる、2012年2月時点での最新の記事はこちら。
http://rikimaze.exblog.jp/14570916/

長野にお寄りの際は、是非、”時計型改ROCKET MASS HEATER Ver4”を見学にいらしてくださいね。



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by cafe_mazekoze | 2010-03-04 19:25 | ロケットストーブ | Comments(14)
Commented by めぐみ at 2010-03-05 20:02 x
今日母と一緒に訪れた者です。
初めて行って落ち着く空間とおいしいランチそして小池さんの人柄がとても気に入りました^^♪とてもホットするカフェだったので今度学校帰りに友達と行こうと思います!
Commented by cafe_mazekoze at 2010-03-05 23:04
今日はありがとうございました。
是非是非またいらしてくださいね。
Commented by 4clover at 2010-03-06 05:14 x
どうも、たどり着けなかった4cloverです^^/
「自分でつくる」ストーブいいですね~。
クリーンバーンの実現でどれだけ煙が減るのか見てみたいです!
現実的にはいろいろ難しいのだけど、
個人的には「自分でつくる」考え大好きです!
近いうちにお邪魔したいな~。

Commented by cafe_mazekoze at 2010-03-06 22:05
4cloverさん、コメントありがとうございます。
ラブリンママさんとストーブ今度よかったら見にいらしてくださいね。
自分でつくるをテーマに、いろいろ提案したり、実験したりとカフェマゼコゼの中で、皆さんに見せていきたいと思ってます。
お待ちしてま~す。
Commented by 松下音次郎 at 2010-05-31 22:41 x
ロケットストーブが面白くて、いろいろ見ているときにこのブログを見つけました。時計型ストーブのロケットストーブの改造面白いですね。ドラム缶まではいかなくても、ちょっとした暖をとるロケットストーブを作りたいと思っていたので、時計型ストーブの改造は、良いと思いました。そうしてみているうちにこの写真が、ますます小型のロケットストーブに見えてきました。ところで、質問を2,3点させてください。
①内部構造は、ブロックを並べ積み上げる形で作っているのですか、どうも持ち歩いてもいるようなので、そういう場合は、ブロックを一度分解しているのでしょうか。
②前の部分(薪の投入口)が高くなっていますが、このような形に出来るなら、ヒートライザーの部分を高くした方がより効率的でドラム缶のロケットストーブの形に近くなると思うのですが、いかがでしょうか。
 野外で遊ぶときのちょっとした暖房と調理のために作って使いたいと思っているのですが、いかがでしょう。教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
Commented by cafe_mazekoze at 2010-06-02 22:47
松下さん、コメントありがとうございます。

>①内部構造
A:本来は持ち運び仕様ではありませんから、分解はしていません。
イベント用に展示使用するために一度持ち運びましたが。

Commented by cafe_mazekoze at 2010-06-02 22:48
続きです。

>②前の部分(薪の投入口)が高くなっていますが、
A:確かにおっしゃるとおりです。
ヒートライザーの高さは、効率的な2次燃焼を得るために特に重要なポイントです。
・・・ですが、この時計型ロケットでは、できる限り、時計型ストーブのデザイン性を損なわずロケットストーブ構造を組み込んでみたものです。
結果、時計型ストーブの基本的な優れた構造ゆえ?ぼほ期待する2次燃焼は起こっています。
しかし、ロケットストーブの特徴でもある“押しの力”は若干弱くなるので、煙突効果(引きの力)を利用しないと、熱が煙突方向へスムーズに送り出されないことは難点です。
ようするに、廃熱を床暖房に利用するにはヒートライザーが短すぎるということだと思います。

Commented by cafe_mazekoze at 2010-06-02 22:48
続きです。

この時計型ロケットは、一次燃焼室をより大きく取り(薪の投入口を高くする)暖房性能を高めようと思いました。
この燃焼室側面には、レンガブロックは使用しないことで、放熱面積を増やしています。
なので、既存の時計型ストーブの燃費の悪さに比べれば大分ましだとは思いますが、一次燃焼室を大きくしている分、薪の消費量は増していると言えます。

我が家の冬のメイン暖房とする上での最大のポイントは、
近隣への煙被害を出さないことでした。(善光寺門前の中心市街地なので)その為には、何よりも効率的な二次燃焼が必要であり、その点では、このロケットヒーターは申し分の無いできでした。
ただ、広さに対して熱量は少々足りないのは問題です。

>野外で遊ぶとき
A:煙被害の問題が無意い屋外ならば、従来型の時計型ストーブの方が使い勝手は良いと思いますが・・・、どうでしょうか。

ロケットストーブはやはり調理用コンロなので、効率よく水を沸かしたり
、調理する点ではとても優れていますが、一日中稼動させる必要性のある暖房器具として、このロケットストーブ構造を利用するには、かなりの工夫が必要なようです。
Commented by 松下音次郎 at 2010-06-02 23:09 x
 丁寧なご返事ありがとうございました。「ロケットストーブ」という言葉を聞いて、いろいろ見ているうちに面白くなりました。我が家もおととしから
薪ストーブにしました。私の住んでいるところは北海道で、幼い頃から時計型ストーブには、なじみがあったのですが、薪があっという間に燃えてしまうことと、火がなくなるととたんに、寒くなってしまうという実感があり、薪ストーブにしたいと考えた時、いろいろ調べ、最近の薪ストーブは『2次燃焼』ができ、大変効率が良いということで、オーストラリア製の高価なオーブン付きの熱い鉄で創られたストーブを購入しました。
Commented by 音次郎 at 2010-06-02 23:19 x
続きです。このストーブを設置した時、煙突をつけてくれた煙突掃除のおじさんが、薪の投入口の扉を少し開けて、タバコを近づけると煙がみるみる吸い込まれてゆき、ストーブにとっての空気の流れの不思議さを感じました。そういう意味では、煙突さえしっかり掃除がしてあれば、点火も簡単で、又ほとんど灰のみしか残らない、それも、前に体験した常に灰をかきださないといけないようなこともなく、燃焼効率の良さと、熱い鉄板の蓄熱の良さに満足しています。
Commented by 音次郎 at 2010-06-02 23:38 x
続きです。が、薪集め、薪づくりはやはり大変だと感じていた時にロケットストーブのことを知りました。効率よく薪を使うということと、自作できるという点がすごく気に入りましたが、いかんせんドラム缶でつくるとなると、その場所のこと等考えると、今すぐできるというものではなく、とりあえず、調理用の1斗缶のロケットストーブを自作してみました。前は庭に石を囲み、そこで焚き火をして、その火で料理をしていたのですが、いかんせん、火が安定せず、無駄に薪が消費される感じがあり、自作のロケットストーブにはみんなが驚いてくれました。断熱をして出た熱量は全て利用するということと、空気の通り道を常に確保することで煙が出なくなることを実感し、感激しました。
Commented by 音次郎 at 2010-06-02 23:43 x
今は、1斗缶の中に入れる煙突を5寸の一番大きなものにして、さらにパワーアップした2号機を作りました。この写真はメールに添付します。見てください。で、みんな感動してくれたのですが、ちょうどその日(5月はじめ)が寒い日で、せっかくロケットストーブで火をたいて調理をしているのに、その温かみを感じることが出来ないことに、もどかしさを感じ、そういう時にはやはり時計型ストーブを買ってきたら良いのかな。でも、それじゃなんかつまらないなと思っていた時に、時計型ストーブを改造したロケットストーブを見て、これだ!と思いました。すでにあるものを利用している点、時計型ストーブの形は昔からなじみもあるし、おしゃれだと思います。構造図を見るとドラム缶と何も変らない点、調理の熱と放熱が両方利用できる点等気に入りました。そこで、質問させてもらうことにしました。
Commented by 音次郎 at 2010-06-02 23:52 x
続きです。長くなってごめんなさい。もう終わります。どちらにしろ、いろいろと試して作ってみたいと思っています。今回、質問の答えをいただき、良く自分にはわかっていないことがあることがわかりました。ひとつは『ヒートライザーの高さは、効率的な2次燃焼を得るために特に重要なポイントです』という場合の『2次燃焼』という言葉です。二つ目が『ロケットストーブの特徴でもある“押しの力”は若干弱くなるので、煙突効果(引きの力)を利用しないと、熱が煙突方向へスムーズに送り出されない』といった時の『押しの力』です。その辺がわかるとより面白くいろいろなことが出来そうな気がします。もし、解説していただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。メールに自作のロケットストーブの写真を添付させていただきます。
Commented by ふじさん at 2010-09-30 15:40 x
まぜこぜ式ロケットストーブに魅せられて、さっそく時計型ストーブと赤レンガ、断熱材にとパーライトを購入してきました。
ただ、畳の部屋のごく一般的な民家なので、設置までは、先は長そうです。
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